睡眠コラムARTICLES

画像調整中

第1回 
睡眠負債、抱えていませんか?

睡眠負債、心当たりはありませんか?

睡眠負債とは、毎日のわずかな睡眠不足が借金のように積み重なった状態を指します。
睡眠負債を抱えると集中力低下による事故につながるだけではなく、
生活習慣病や精神疾患に罹るリスクが高まるといわれています。
午前中から眠い、布団に入ると一瞬で寝てしまう、休日は昼頃まで寝てしまう
このような症状を抱えている方は睡眠負債を抱えている可能性が高いです。
画像調整中

睡眠負債の返済方法

最も効果的な方法は、しっかり眠ることです。
必要な睡眠時間は人それぞれですが、目安は7時間程度とされています。
まずは睡眠時間を7時間確保するよう生活習慣を見直してみてください。

また、睡眠の質をあげることも重要です。
睡眠の質を高める方法は様々ありますが、代表的な方法は以下のものとなります。
画像調整中
朝起きたら太陽光を浴びる
画像調整中
朝食をしっかり摂る
画像調整中
日中眠気がある場合は
15~30分の仮眠を取る
画像調整中
夕方以降はカフェインを取らない
画像調整中
21時以降はテレビ、パソコン、スマートフォンの使用を控える
いずれも日常生活の中で簡単に取り組むことができるものばかりなので、ぜひ試してみてください。

よく睡眠時間を「寝だめ」で一括返済しようとする方がいらっしゃいますが、
寝だめはやってはいけない返済方法です。
生活リズムが乱れ、休日明けに早起きするのが辛くなる原因になってしまいます。
休日と平日の起床時刻の差は2時間以内に抑え、早く眠り睡眠時間を伸ばすことを心掛けてください。

「返済生活」ではなく「溜めない生活」へ

睡眠負債は気づかないうちに溜まりやすく、気が付いたときには
心身に大きな負担となってのしかかっている恐れがあります。
睡眠負債が溜まってから慌てて返済するのではなく、日頃から溜め込まないことを
意識した生活を送るように心掛けてください。
画像調整中

第2回 
90の倍数が目覚めやすい?レム睡眠とノンレム睡眠

記憶の整理整頓担当 レム睡眠

人間の脳は起きている間非常に高度な情報処理を行っています。その脳がパンクしないように、
日中に蓄えた情報(記憶)の整理整頓を行うのがレム睡眠の主な役割になります。
記憶の整理整頓の際にはその日起こったことだけはなく、様々な記憶が呼び起こされるのですが、
これが夢の正体と考えられています。いつ、どんな内容の記憶が呼び起こされるのかは
分かりません。そのため、支離滅裂な内容の夢を見ることが多いのです。また、レム睡眠中は
全身の筋肉が弛緩しているため、寝返りをうたずぐったりとした状態で眠るのも特徴の一つです。
画像調整中

日々の体の疲れを癒す ノンレム睡眠

一方ノンレム睡眠は、脳を休めるだけではなく、傷ついた細胞の修復や疲労回復など、体の
「疲れ」を癒す働きもします。子どもの体の成長や、代謝を促進する働きをもつ成長ホルモンは
ノンレム睡眠のときに多く分泌されます。また、ノンレム睡眠は「浅いノンレム睡眠」と
「深いノンレム睡眠」に分けることができ、「深いノンレム睡眠」が多いと「よく眠った!」
という熟眠感を得ることができます。しかし「深いノンレム睡眠」の割合は加齢に伴い減少
していくため、年齢を重ねることで眠りが浅くなってしまった、と感じるようになるのです。
画像調整中

睡眠時間は90の倍数が良い?

レム睡眠とノンレム睡眠は交互に出現します。
人は眠るとまずノンレム睡眠に突入します。最初のノンレム睡眠が、一晩の中で最も眠りが深くなると言われており、 成長ホルモンなどもこの時に最も多く分泌されます。その後レム睡眠を経て再びノンレム睡眠の状態となります。
このサイクルを、一晩のうちに4~5回繰り返します。
画像調整中
「レム睡眠とノンレム睡眠は90分の周期で繰り返されるので、90分の倍数で目覚ましをかけるとすっきり起きられる」という噂話を一度は耳にしたことがあるかと思います。 レム睡眠とノンレム睡眠は、平均すると約90分ごとに繰り返されています。しかし周期の時間幅は個人差が大きく、80分周期の人や120分周期の人もいます。 また、寝室環境や年齢を重ねることでも周期の時間幅は変化するため、残念ながら睡眠時間を90分の倍数にすると良いとは一概には言えません。

レム睡眠期は脳が活発に働いている状態のため、ノンレム睡眠期より覚醒しやすくなっています。 そのため、レム睡眠期に目覚ましをかけると比較的目覚めやすいといわれています。
最近はレム睡眠とノンレム睡眠を見分け、レム睡眠期を狙ってアラームを鳴らす機能を持つスマートフォンアプリや 目覚まし時計もありますので、より気持ちよく目覚めたいという方は一度試してみると良いかもしれません。

第3回 
実は罹っているかも。冬季うつをご存知ですか?

心当たりはありませんか?

「冬はつい食べすぎてしまう…」「冬になると朝起きられないし、1日中眠たい…」
実はその症状、「冬季うつ」のせいかもしれません。
冬季うつとは、冬の間だけ気分が落ち込んだり、過眠になったりする季節性のうつ病の一つです。
ひどい倦怠感に襲われるほか、「過眠」と「過食」が主症状として現れます。

どうして冬季うつになるの?

冬季うつを引き起こす主な原因は「日照不足」と考えられています。
日光をあびると”幸せホルモン”と呼ばれるセロトニンが分泌されます。
セロトニンは脳内で働く神経伝達物質で、感情や精神を安定させる働き
をするほか、消化や体温調節などの自律神経系にも関わっている重要な
神経伝達物質です。日照時間が短くなりセロトニンが十分に分泌されな
くなると、気分が落ち込んだり自律神経が乱れてしまい、冬季うつを引き
起こすと考えられています。海外では北欧地域、日本国内では北海道や
東北、北陸など高緯度の地域で多くみられます。
画像調整中

気軽にできる冬季うつ対策

①高照度光療法

人工的に作り出した太陽光と同じくらいの強さの光(=高照度光)を浴びて
日照不足を補う方法です。海外ではメジャーな方法で、家の中で簡単に
行うことができます。
  

②セロトニンの元になる栄養素を摂る

セロトニンは、トリプトファン、炭水化物、ビタミンB6から作られます。
これら3つの栄養素をバランスよく含むおすすめの食材はバナナです。
スーパーで簡単に入手でき、すぐに食べることができるので、手軽な
冬季うつ対策にはうってつけの食材です。
画像調整中

③同じリズムを繰り返す運動をする

最近の研究により、規則正しいリズムを繰り返す動きがセロトニン
の分泌を促進することがわかりました。ウォーキング等の軽い
運動はもちろんのこと、「ガムを噛む」「歯を磨く」などの日常動作でも
十分効果を期待できます。
画像調整中


冬季うつは春になると自然と治るため、罹患していることに気づかない人が多いと言われています。
「もしかして?」と心当たりのある方は、医療機関を受診したり自宅でできる対策方法などを試してみてください。

第4回 
お酒と睡眠の怖い関係

寝酒、やっていませんか?

「寝酒(ナイトキャップ)」という習慣をご存知ですか?
夕飯時にお酒を飲む晩酌のことではなく、寝る直前にお酒を飲む習慣のことを言います。
アルコールには脳の働きを抑制し入眠を促進する作用があるため、寝る直前にお酒を飲むと
寝付きがよくなるように感じます。「飲み会の日はよく眠れる」と感じるのも、このアル
コールの入眠促進作用によるためです。
しかし良質な睡眠のためには、寝る直前の飲酒は絶対にやめていただきたい習慣の一つです。
画像調整中

寝酒は睡眠の質を悪くする

アルコールは催眠作用がある一方で、睡眠の質を悪くし、中途覚醒を引き起こします。
アルコールは肝臓で代謝されると、アセトアルデヒドという物質に変換されます。アセト
アルデヒドには覚醒作用があり、睡眠を浅くするため、夜中や明け方早くに目が覚めてしまうのです。
また、アルコールを代謝するために体は一晩中働いているので、朝起きたときにはひどく
疲れた状態となってしまいます。

他にもある、お酒の怖い性質

寝酒の習慣がある人はアルコール依存症に陥る危険が高いと言われています。
人間の体はアルコールに順応するのが早いため、アルコールの催眠作用にもすぐに慣れて
しまいます。そのため、最初は1杯だけ寝酒を飲んでいたとしても徐々に眠れなくなり、
2杯、3杯と量が増え、気がつけばアルコール依存症に陥っていた、という状況になりかねないのです。
さらに、アルコールのもつ利尿作用にも注意が必要です。
夜中トイレに起きるため睡眠が中断されてしまい、そのまま眠れなくなる場合があります。
それだけではなく、体内の水分量が減ることで血圧が上昇し、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こ
すリスクが上昇するとも言われています。

お酒はほどほどに

飲酒は何がなんでも絶対にだめ、というものではありません。「酒は百薬の長」という言葉がある
ように、適切な量の飲酒は心身の健康にも良いとされています。寝る3~4時間前に飲酒を
終える晩酌であれば、睡眠へ与える影響も少ないです。

毎日の寝酒は厳禁ですが、週に数回晩酌を嗜む、など上手にお酒と付き合いたいですね。
画像調整中

第5回 
毎日の習慣が大切 体内時計と健康

体内時計とは

朝になると目を覚まし、決まった時間におなかが空き、夜になると眠りにつく。
一見当たり前に思われるこれらの行動は、実は「体内時計」の働きによるものです。

体内時計とは、人間が24時間周期の生活を送ることができるよう、睡眠・覚醒の
リズムや自律神経などをコントロールしている器官です。
毎朝同じ時間に起床し、太陽光をしっかりと浴びることで、体内時計は規則正しい
リズムを刻む仕組みになっています。しかし、夜更かしなど不規則な生活を送った
りすると、体内時計が乱れてしまいます。すると睡眠のリズムや自律神経が乱れて
しまい、様々な不調につながってしまう場合があるのです。

体内時計の乱れが原因?こんな症状に要注意

体内時計が乱れると、睡眠の覚醒が昼夜のサイクルと大きくずれてしまうため、
「夜眠れない」「朝起きられない」といった症状が現れる可能性が非常に高くなって
しまいます。また、体内時計は自律神経もおコントロールしているため、「疲れやす
い」「やる気が出ない」といった症状が現れる可能性もあります。
さらに近年の研究により、自律神経が乱れると生活習慣病のリスクが高まることも
わかっているため、肥満や高血圧などの恐ろしい病気につながりかねないのです。
画像調整中

体内時計を正常に保つために

体内時計を正常に保つために有効な方法は、ずばり「規則正しい生活を送る」ことです。
体内時計は、毎朝同じ時刻に太陽光のような強い光を浴びることでリセットされます。
毎朝30分散歩する習慣などは、体内時計のリセットに非常に有効と考えられています。
また、季節や土地柄によっては、毎朝しっかりと太陽光を浴びることが難しい場合も
あるでしょう。そのような場合は、太陽光を模擬した光を発する高照度光照射装置を
活用することもおすすめです。

休日はつい夜更かしやお昼近くまで寝てしまいがちですが、そのような生活が体内時
計を乱してしまう第一歩となります。休日も可能な限り平日と同じ生活リズムを保ち、
起床後は太陽光をしっかり浴びることを心がけましょう。
画像調整中

第6回 
春先の体調不良に要注意 自律神経を整える方法

厳しい冬が終わり、春の日差しが心地よい季節となりました。
春は新生活を迎えたりお花見などの行楽シーズンに突入したりと、何かと楽しみが多い季節です。
しかしその一方で、様々な要因で生活リズムや体調を崩してしまう人が多い季節でもあり、注意が必要です。

春に体調を崩しやすい理由

朝晩の寒暖差や環境の変化などのストレスがかかることで、自律神経が乱れてしまうことが、
春先に生活リズムや体調を崩す大きな原因です。
自律神経とは、私たちが生きるために内臓機能や代謝機能などを24時間コントロールする
器官です。身体の働きを活性化し興奮状態にさせる「交感神経」と、身体を落ち着かせる
「副交感神経」に分かれており、どちらかが過剰に働きすぎないようバランスを取っています。
通常は朝に交感神経が優位に働き、夜になると副交感神経が優位に働きます。
しかし様々なストレスが原因で自律神経の働きが乱れてしまうと、夜になっても交感神経が
優位なままとなり、副交感神経が優位に働くことができないため、眠れなくなったり、
体調を崩してしまうのです。

画像調整中

自律神経を整える方法

自律神経を整え春先の体調不良を防ぐには、以下の方法が効果的とされています。

①規則正しい生活を送る
毎日可能な限り同じ時間に起床し、しっかりと朝日を浴びることを心がけてください。
朝日をしっかり浴びると、セロトニンという神経伝達物質が分泌されます。
このセロトニンには自律神経を整える働きがあるだけではなく、夜になるとメラトニン
という眠気をもたらすホルモンへ変身し、睡眠リズムも整える働きをします。
朝日を5分以上浴びるとセロトニンの分泌が活性化されるため、朝カーテンを開けて
数分間日光浴をしたり、30分程度散歩をしたりすると良いでしょう。

②体温調節ができる服装を心がける
春は、朝と夜の気温差が1年の中で最も大きい季節です。気温差が大きくなると、
自律神経は体を守るために交感神経を優位に働かせようとします。
外出時は、気温に合わせて重ね着などができる服装を心がけると良いでしょう。

③ストレスを発散する
環境が変化すると、ストレスを感じてイライラしたり気が滅入ることも多いでしょう。
ゆっくり過ごしたり、好きなことをしてストレスを発散することを心がけてください。

ゴールデンウィーク開けに問題になる「5月病」も、実は自律神経の乱れがきっかけと
考えられています。
環境が変化するとどうしてもストレスを感じてしまいますが、上手にストレスを発散
したり規則正しい生活を送ることで、自律神経の乱れを抑える効果が期待できます。
新生活、新年度が始まったことをきっかけに、日々の生活を見直して、春を楽しんで
みてはいかがでしょうか。
画像調整中

第7回 
今こそ生活リズムの見直しを!在宅勤務と生活リズム

新型コロナウイルスの影響で、在宅勤務となった方も多いのではないでしょうか。
在宅勤務は通勤時間の削減や、非常時でも事業を継続する手段の確立などプラスの影響を
もたらした一方で、生活リズムの乱れや環境が変わらないことによるストレスなどマイナスの
影響ももたらしたといわれています。
特に生活リズムが乱れると、ストレスを上手く解消できない要因にもなってしまい、心身共に
疲れ切ってしまうケースが多いようです。
新型コロナウイルスの流行は一旦落ち着いたとされていますが、流行の第2波がやってきて
再び外出規制をかけられる状況になる可能性も十分考えられます。今一度生活リズムを整える
方法を見直し、これまでの疲労の解消や今後の予防などにお役立てください。

生活リズムを整える方法

①起床時刻と就寝時刻を一定に保つ
最も基本的であり効果的なのは、起床時刻と就寝時刻を一定に保つことです。
在宅勤務だとつい始業時刻ギリギリまで寝てしまいがちですが、起床時刻が遅くなると
それだけ夜眠くなり時間も遅くなっていってしまいます。
在宅勤務だからこそ、通勤時と同じ時刻に起きるようにしてください。
また、起きたあとはカーテンを開け、日光をしっかりと浴びるようにしましょう。
画像調整中
②食事は3食食べること
外出制限により活動量が低下し食事量が減った方もいれば、逆にストレスで食事量が
増えた方もいるかもしれません。
食事の時間が不規則になると消化器官が疲れやすくなるだけではなく、脳のエネルギー
が不足するため血圧や体温の1日のリズムを保つことができなくなり、ホルモンバラ
ンスや生活リズムを崩す原因にもなってしまします。
お菓子などの間食は控え、基本の3食は毎日同じ時間帯に摂ることを心がけましょう。
画像調整中
③適度に運動する
在宅勤務となってから、肩こりや腰痛を訴える方が急増したそうです。
慢性的な運動不足だけではなく、勤務中の姿勢も原因として考えられています。
人目がないことでつい楽な姿勢で作業をしてしまったり、パソコンと顔の距離が近く
なってしまうことで、肩こりや腰痛を誘発しているようです。
外出が難しい状況ですが、ソーシャルディスタンスをしっかり保った状態でウォーキ
ングやジョギングをしたり、室内で筋トレやストレッチをしてみてください。
運動不足だと夜になっても適度に体力を消費できず、寝付けない原因になることも。
しっかりと感染対策を行った上で、適度に体を動かすことを意識してみてください。
画像調整中

生活リズムの乱れは心身に大きなストレスを与えるだけではなく、免疫力を低下させて
しまうことも分かっています。
健康は日々の生活の上に成り立ちますので、今一度、これまでの生活習慣を見直して
みてはいかがでしょうか。

第8回 
蒸し暑い夏の夜の快眠方法

今年の夏も蒸し暑い日々が続いています。夜になっても気温が下がらないため、
寝苦しさを感じたり、睡眠不足になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、蒸し暑い夏の夜でも快適に眠るためのコツをご紹介いたします。

暑い夏の夜でも快適に眠るコツ

①冷房を活用して室内温度を調整する
気温が高く寝苦しい日は、エアコンや扇風機などを積極的に活用しましょう。
もしかすると、「エアコンは体に悪い」というイメージがあるかもしれません。
確かにエアコンの風が体に直接当たり続けると、体を冷やしすぎてしまう可能性
があります。ですが、猛暑日などの夜に我慢してエアコンを点けずに寝ると、蒸し
暑く寝苦しいため睡眠不足になりかねません。
蒸し暑いときは無理をせず、風が体に直接当たり続けないよう風向きに気を付け
ながらエアコンを使用して快適に眠れる環境を整えましょう。
一般的に、室温26℃前後が夏場の寝室環境に適しているといわれています。
画像調整中

②湿度にも気を付けよう
室温だけではなく湿度にも気を付けましょう。湿度が60%以上になると、汗が蒸発
しにくくなり寝苦しさを感じやすくなるといわれています。
快適に眠るためには、50%前後の湿度を保つのがおすすめです。

部屋の湿度を下げるには、「室温を下げること」や、「湿った空気を外に排出する
こと」が効果的です。エアコンの設定温度を低めにしたり、窓を開けて外に向かって
扇風機を回すと良いでしょう。
また、エアコンには「冷房」モードと「除湿」モードがあります。どちらも同じ仕組み
ですが、「冷房」モードの方が室温を下げる能力が高く、気温が高い場合は「除湿」
モードより除湿効果が高いそうです。気温も湿度も高い夏場は「冷房」モードを使用
するのがおすすめです。

③パジャマの素材を夏に適したものにする
夏のパジャマの素材は、「綿」や「麻」などがおすすめです。通気性や吸湿性など
に優れているため、就寝中に汗をかいても比較的快適に眠り続けることができます。
また、「ちりめん織」や「サッカー織」など、表面に凹凸の多い生地を使用したもの
も肌に張り付きにくいためおすすめです。
画像調整中

今年も蒸し暑い日々が続いており、地域によっては例年以上の猛暑とも予想されています。
睡眠不足を防いで、この夏を元気に乗り越えましょう!

第9回 
寝ても寝ても眠い…。秋の眠りのお悩み相談

厳しい残暑が落ち着き、すっかり秋となりました。
秋は気温が下がるため、真夏のように「暑くて眠れない」ということがなくなります。
近頃よく眠れる、という方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
ですがその状態が行き過ぎてしまい、「寝ても寝てもねむい」という悩みを抱えてしまう
ことがあります。

主な原因としては、以下のものがあげられます。
■動物の本能
動物は、秋から冬にかけて、冬眠するために徐々に睡眠時間が長くなっていきます。
人間は冬眠しませんが、本能として秋になると睡眠時間が長くなる傾向にあるといわれています。
■日照時間の減少
秋になると一気に日の出の時刻が遅くなり、日暮れが早くなります。
睡眠のリズムを整えるためには、朝に太陽光をしっかり浴びることが重要になります。
しかし日照時間が短くなることで睡眠のリズムがみだれてしまい、「寝ても寝ても、1日中
ずっと眠たい」という状態になってしまいます。

日中も眠い状態が続くと、集中力が低下したり、疲れやすくなったり、気分が落ち込む
原因になります。これからの季節を元気に過ごすコツをご紹介いたしますので、ぜひ
取り組んでみてください!

秋の眠りの悩みへの対策方法

①日中はしっかりと日光を浴びる
先述したとおり、睡眠のリズムを整えるためには日光をしっかりと浴びることが重要に
なります。秋や冬は朝晩の日照時間が短くなってしまうため、日中に可能な限り外に出て、
太陽光をしっかりと浴びるようにしましょう。
画像調整中

②栄養バランスの良い食事を摂る
「食欲の秋」という言葉がありますが、秋は栄養満点の食材が豊富です。
栄養バランスの良い食事を摂ることで、睡眠のリズムを整えるホルモンなどが分泌され
やすくなります。肉や魚、野菜や果物など様々な食材を使ったメニューを心がけてください。
画像調整中

③寝る直前はパソコンやスマートフォンの使用を控える
パソコンやスマートフォンの画面が発するブルーライトは、脳を覚醒させる力が強いため、
せっかく脳が眠る準備をしていても覚醒してしまう原因になります。
寝つきが悪くなると睡眠の質の低下を招きやすくなるため、翌朝起きるのが辛くなったり、
日中の眠気を誘発する原因になってしまいます。
遅くとも寝る1時間前からはパソコンやスマートフォンの使用を控えるようにしましょう。
画像調整中

秋は何かと楽しみの多い季節。日中の眠気に悩むことなく元気に過ごすためにも、ぜひ今回紹介した
ポイントを意識してみてください。

第10回 
脳の”ゴミ掃除”には質の良い睡眠が不可欠!

脳のゴミ、ためていませんか?

睡眠を引き起こすメカニズムはたくさんありますが、その中の1つに「アミロイドβの蓄積」があります。

アミロイドβとは、脳に蓄積される異常タンパク質の一種で、「ゴミ」のようなものです。
覚醒時間の長さに比例して増えるという性質があり、起きている時間が長くなればなるほど脳に蓄積される量が増えていきます。

このアミロイドβは、脳の働きを鈍くしてしまうため、蓄積されると頭がぼーっとしたり、眠気のようなものを感じてしまいます。
さらに一定量を超えると脳の神経細胞を破壊することが最近の研究で明らかになっており、アルツハイマー病との関連性の高いと考えられています。

アミロイドβを排出するために

アミロイドβの排出に欠かせないのが、睡眠です。
睡眠には記憶の整理や傷んだ細胞の修復など様々な役割がありますが、脳内の老廃物のもその中の1つに挙げられます。

眠りにつくと、脳脊髄液という物質によってアミロイドβが脳の外へ押し流されます。
しかし睡眠不足や質の悪い睡眠が続くと、脳脊髄液の循環が悪くなってしまうため、アミロイドβが排出されず脳内に残ってしまいます。
アミロイドβを排出するためには、毎日しっかりと質の良い睡眠をとることが重要になります。

画像調整中

もし不規則な生活習慣や慢性的な睡眠不足に心当たりがあるならば、ぜひ睡眠習慣を見直してみてください。
睡眠の質を高める方法は、当コラムでもたびたび紹介してぜひおりますので、ぜひ参考にしてみてください!